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平成21年度 行政書士試験 問題25は、「国家公務員」に関する正誤問題でした。

正解肢の知識は、基礎知識レベルを超えており、捨て問としても結構です。

なお、市販の過去問については、条文をきちんと挙げられるかが選択基準ですね。

では、平成21年度 行政書士試験 問題25の解答解説を載せておきます。


問題25 国家公務員についての次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 国家公務員には、一般職と特別職があるが、国家公務員法は、両者に等しく適用される。

2 独立行政法人は、国とは独立した法人であるから、その職員が国家公務員法上の公務員としての地位を有することはない。

3 その不法行為について国が国家賠償法1条1項により賠償責任を負うのは、国家公務員法上の公務員に限られる。

4 国家公務員の懲戒免職は、行政処分であると解されており、行政不服審査法による不服申立ての対象となる。

5 国家公務員の人事行政に関する各種の事務をつかさどるため、総務省の外局として人事院が設置されている。










問題25 正解 4
1 妥当でない
 国家公務員法2条1項は、「国家公務員の職は、これを一般職と特別職とに分つ。」と規定し、同条2項は、「一般職は、特別職に属する職以外の国家公務員の一切の職を包含する。」と規定し、同条4項前段は、「この法律の規定は、一般職に属するすべての職 (以下その職を官職といい、その職を占める者を職員という。) に、これを適用する。」と規定し、同条5項は、「この法律の規定は、この法律の改正法律により、別段の定がなされない限り、特別職に属する職には、これを適用しない。」と規定している。
 このように、国家公務員の官職には、一般職と特別職があるが、国家公務員法の規定は、原則として、一般職に属する職を占める者にのみ適用される (本法は、特別職に属する職を占める者には、本法の改正法律により、別段の定めがなされない限り、適用されない)。

2 妥当でない
 独立行政法人通則法51条は、「特定独立行政法人の役員及び職員は、国家公務員とする。」と規定している。
 このように、特定独立行政法人の職員は、国家公務員法上の公務員としての地位を有する。
 なお、独立行政法人は、国とは独立した法人である (独立行政法人通則法2条1項) から、本肢の前半部分は妥当である。

■ 独立行政法人通則法2条1項は、「この法律において『独立行政法人』とは、国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、国が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行わせることが必要であるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、この法律及び個別法の定めるところにより設立される法人をいう。」と規定している。
 また、同条2項は、「この法律において『特定独立行政法人』とは、独立行政法人のうち、その業務の停滞が国民生活又は社会経済の安定に直接かつ著しい支障を及ぼすと認められるものその他当該独立行政法人の目的、業務の性質等を総合的に勘案して、その役員及び職員に国家公務員の身分を与えることが必要と認められるものとして個別法で定めるものをいう。」と規定している。

3 妥当でない
 国家賠償法1条1項は、「国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。」と規定している。ここに「公務員」とは、その文言からも明らかなように、国家公務員法上の公務員に限らない。

■ 判例 (広島地判昭和54年6月22日) は、国家賠償法1条1項の「公務員」には、同法の被害者救済の目的に照らし、必ずしも公務員としての身分資格を有する者に限定せず、実質的に公務を執行するすべての者、したがって、すべての国又は公共団体のため公権力を行使する権限を委託された者をも含むとしている。この判例によれば、弁護士会の懲戒委員会の委員等を挙げることができる。

4 妥当である
 国家公務員法89条1項は、「職員に対し、その意に反して、降給し、降任し、休職し、免職し、その他これに対しいちじるしく不利益な処分を行い、又は懲戒処分を行わうとするときは、その処分を行う者は、その職員に対し、その処分の際、処分の事由を記載した説明書を交付しなければならない。」と規定し、同法90条1項は、「前条第1項に規定する処分を受けた職員は、人事院に対してのみ行政不服審査法による不服申立て (審査請求又は異議申立て) をすることができる。」と規定している。
 このように、国家公務員の懲戒免職は、行政不服審査法による不服申立ての対象となっている。
 なお、国家公務員の懲戒免職は、行政処分であると解されている (多数説) から、本肢の前半部分は妥当である。

■ なお、国家公務員法85条は、「懲戒に付せらるべき事件が、刑事裁判所に係属する間においても、人事院又は人事院の承認を経て任命権者は、同一事件について、適宜に、懲戒手続を進めることができる。この法律による懲戒処分は、当該職員が、同一又は関連の事件に関し、重ねて刑事上の訴追を受けることを妨げない。」と規定している。このように、国家公務員の懲戒処分と刑罰は、併科ことが可能である。

■ なお、行政手続法3条1項9号は、公務員 (国家公務員法第2条第1項に規定する国家公務員及び地方公務員法第3条第1項に規定する地方公務員をいう。以下同じ。) 又は公務員であった者に対してその職務又は身分に関してされる処分及び行政指導については、次章から第4章までの規定は、適用しないと規定している。このように、国家公務員の懲戒処分には、行政手続法の規定は適用されない。

5 妥当でない
 国家公務員法3条1項前段は、「内閣の所轄の下に人事院を置く。」と規定し、同条2項は、「人事院は、法律の定めるところに従い、給与その他の勤務条件の改善及び人事行政の改善に関する勧告、採用試験及び任免(標準職務遂行能力及び採用昇任等基本方針に関する事項を除く。)、給与、研修、分限、懲戒、苦情の処理、職務に係る倫理の保持その他職員に関する人事行政の公正の確保及び職員の利益の保護等に関する事務をつかさどる。」と規定している。
 このように、人事院は、国家公務員の給与その他の勤務条件の改善等の事務をつかさどるため、内閣の所轄の下にある行政機関との位置づけがなされている。

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2009.12.14 Mon l 行政書士試験 平成21年度 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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