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突然、高校時代からの友人であるA君から電話がありました。
同じく、高校時代からの友人であるB君のお母様がなくなったとのこと。

B君のお母様が療養中であることは、伺っていたのですが、突然亡くなるようなご病気ではないので、正直ビックリしました。

B君にお悔やみの電話をしました。
電話口で、痛々しいB君の声を聞いて、こちらも泣けてきました。

B君は、当方と同様に、大学時代から東京にいて、最近は、月に2~3回程度戻ってきていました。
介護のため、こちらでの転職先を探していたようですが、年齢的・職種的に厳しいようでした。
その点が、最大の痛恨事であるらしく、何度も繰り返していました。
通夜・葬式は、身内で済ませるとのことなので、それが終わった後に会うことにしました。
「独りぼっちになってしまった!」という言葉が印象的に残っています。
父・母に代わるものはありませんからね。

合掌






2009.12.09 Wed l 未分類 l コメント (0) トラックバック (0) l top
平成21年度 行政書士試験 問題22は、「地方自治法の定める監査制度」に関する正誤問題でした。

正解肢は、基礎知識レベルであり、得点すべきです。

なお、選択肢3~選択肢5は、若干条文操作が必要です。
(選択肢3で地方自治法75条1項だけを挙げているもの、選択肢4で地方自治法199条2項または4項を挙げているもの、選択肢5で同法199条2項だけを挙げているものは、条文操作が足りません)
市販の過去問を購入される際は、ご注意ください。

では、平成21年度 行政書士試験 問題22の解答解説を載せておきます。





問題22 地方自治法の定める監査制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 戦後、地方自治法が制定された際に、監査委員による監査制度のみならず、外部監査制度についても規定された。

2 普通地方公共団体の事務の執行に関する事務監査請求は、当該普通地方公共団体の住民であれば、1人でも行うことができる。

3 普通地方公共団体の事務の執行に関する事務監査請求は、当該普通地方公共団体の住民であれば、外国人でも行うことができる。

4 監査委員による監査は、長、議会または住民からの請求があったときのみに行われるため、その請求がなければ監査が行われることはない。

5 監査委員の監査の対象となる事務には、法定受託事務も含まれている。





問題22 正解 5
1 誤り
 外部監査制度は、1947年 (昭和22年) に地方自治法が制定された際に規定されたものではなく、1997年 (平成9年) に地方自治法が改正された際に規定された。

2 誤り
 地方自治法75条1項は、「選挙権を有する者 (道の方面公安委員会については、当該方面公安委員会の管理する方面本部の管轄区域内において選挙権を有する者) は、政令の定めるところにより、その総数の50分の1以上の者の連署をもつて、その代表者から、普通地方公共団体の監査委員に対し、当該普通地方公共団体の事務の執行に関し、監査の請求をすることができる。」と規定している。このように、普通地方公共団体の事務の執行に関する事務監査請求は、選挙権を有する者の総数の50分の1以上の者の連署をもって行うことを要する。

■ なお、地方自治法242条は、「普通地方公共団体の住民は、当該普通地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員について、違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、管理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務その他の義務の負担がある (当該行為がなされることが相当の確実さをもつて予測される場合を含む。) と認めるとき、又は違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実 (以下「怠る事実」という。) があると認めるときは、これらを証する書面を添え、監査委員に対し、監査を求め、当該行為を防止し、若しくは是正し、若しくは当該怠る事実を改め、又は当該行為若しくは怠る事実によつて当該普通地方公共団体のこうむつた損害を補塡〔●ほてん〕するために必要な措置を講ずべきことを請求することができる。」と規定している。このように、住民監査請求は、当該普通地方公共団体の住民であれば、1人でも行うことができる。

3 誤り
 地方自治法75条1項は、「選挙権を有する者 (道の方面公安委員会については、当該方面公安委員会の管理する方面本部の管轄区域内において選挙権を有する者) は、政令の定めるところにより、その総数の50分の1以上の者の連署をもつて、その代表者から、普通地方公共団体の監査委員に対し、当該普通地方公共団体の事務の執行に関し、監査の請求をすることができる。」と規定している。ここに「選挙権を有する者」とは、普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する者をいう (同法74条1項)。そして、同法18条は、「日本国民たる年齢満20年以上の者で引き続き3箇月以上市町村の区域内に住所を有するものは、別に法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する。」と規定している。このように、普通地方公共団体の事務の執行に関する事務監査請求を行うことができる者は、日本国民たる年齢満20年以上の者で引き続き3箇月以上市町村の区域内に住所を有するものに限られている。
 したがって、普通地方公共団体の事務の執行に関する事務監査請求を行うことができる者に、外国人は含まれない。

4 誤り
 地方自治法199条1項は、「監査委員は、普通地方公共団体の財務に関する事務の執行及び普通地方公共団体の経営に係る事業の管理を監査する。」と規定し、同条2項前段は、「監査委員は、前項に定めるもののほか、必要があると認めるときは、普通地方公共団体の事務 (自治事務にあつては労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものを除き、法定受託事務にあつては国の安全を害するおそれがあることその他の事由により監査委員の監査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるものを除く。) の執行について監査をすることができる。」と規定している。このように、監査委員は、自ら職権をもってする監査 (「一般監査」と呼ばれる。) を行うことができる。
なお、地方自治法は、一般監査のほか、①当該普通地方公共団体の長の要求に基づいて行われる監査 (地方自治法199条6項、7項)、②当該団体の住民の直接請求に基づく監査 (同法75条1項)、③当該団体の議会の請求に基づく監査 (同法98条2項) のように他の機関や住民の請求に基づいて行われる監査 (「特別監査」と呼ばれる。) を規定しているから、本肢の前半部分は正しい。

■ なお、地方自治法199条4項は、「監査委員は、毎会計年度少くとも1回以上期日を定めて第1項の規定による監査をしなければならない。」と規定しているから、同条1項の財務監査は、毎会計年度少なくとも1回以上期日を定めて行わなければならない。

■ 一般監査・特別監査
一般監査 監査委員の職権により行われる監査
特別監査 他の機関や住民の請求に基づいて行われる監査
※ 特別監査には、次のものがある。
① 当該普通地方公共団体の長の要求に基づき、当該団体の事務の執行に関する監査 (地方自治法199条6項)
② 当該普通地方公共団体の長の要求に基づき、当該団体が財政的援助を与えているものの出納その他の事務の執行で当該財政的援助に係るものについての監査 (地方自治法199条7項)
③ 当該普通地方公共団体の住民の直接請求に基づく監査 (地方自治法75条)
④ 当該普通地方公共団体の議会の請求に基づく監査 (地方自治法98条2項)

■ 一般監査の対象
① 当該地方公共団体の財務に関する事務の執行及び経営に係る事業の管理 (地方自治法199条1項)
② 当該地方公共団体の事務の執行 (地方自治法199条2項)

■ 一般監査の時期
定例監査 毎会計年度少なくとも1回以上期日を定めて行うことが義務付けられている監査 (地方自治法199条4項)
随時監査 監査委員が必要があると認めるときに行われる監査 (地方自治法199条2項、5項)

5 正しい
 監査委員は、当該普通地方公共団体の事務の執行についても監査することができ (地方自治法75条1項、98条2項、199条2項等)、この事務には、自治事務のほか、法定受託事務も含まれる (同法2条8項、9項参照)。
 なお、このことは、議会の請求による事務の監査 (同法98条)、一般監査としての事務の監査 (同法199条2項) において、法定受託事務のうち国の安全を害するおそれがあることその他の事由により監査委員の監査の対象とすることが適当でないものについては、監査の対象から除かれていることからも明らかである。


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2009.12.08 Tue l 行政書士試験 平成21年度 l コメント (0) トラックバック (0) l top
昨日は、平成21年度 行政書士試験 問題21を書いた後、資格学校から依頼を受けた執筆をしていました。

締切は、15日なのですが、東京への送付が必要なものなので、13日までには提出しなければなりません(その点も、地方は不便です)。
しかも、土日は、妻がお茶会のため、娘のお世話をしなければならないので、実質は、土曜日の夕方までです。
というわけで、今週は、その仕事で手一杯ですね。

つまらない(?)事務所日記が続きそうで、お許しください。
ただ、受験生には、有益な情報を発信できそうです。

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2009.12.08 Tue l 事務所日記 l コメント (0) トラックバック (0) l top
平成21年度 行政書士試験 問題21は、「地方公共団体の事務・行政の基本原則」に関する正誤問題でした。

条文問題であり、得点すべきです。

では、平成21年度 行政書士試験 問題21の解答解説を載せておきます。







問題21 以下の記述のうち、地方自治法に規定されている内容として、誤っているものはどれか。

1 地方自治法に定める「自治事務」とは、地方公共団体が処理する事務のうち、法定受託事務以外のものをいう。

2 地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。

3 地方公共団体は、常にその組織及び運営の合理化に努めるとともに、他の地方公共団体に協力を求めてその規模の適正化を図らなければならない。

4 市町村が当該都道府県の条例に違反して事務を処理した場合には、その市町村の行為は無効とされる。

5 市町村は、その事務を処理するに当たり、当該都道府県知事の認可を得て、総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定めなければならない。










問題21 正解 5
1 正しい
 地方自治法2条8項は、「この法律において『自治事務』とは、地方公共団体が処理する事務のうち、法定受託事務以外のものをいう。」と規定している。

2 正しい
 地方自治法2条14項は、「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」と規定している。

3 正しい
 地方自治法2条15項は、「地方公共団体は、常にその組織及び運営の合理化に努めるとともに、他の地方公共団体に協力を求めてその規模の適正化を図らなければならない。」と規定している。

4 正しい
 地方自治法2条16項は、「地方公共団体は、法令に違反してその事務を処理してはならない。なお、市町村及び特別区は、当該都道府県の条例に違反してその事務を処理してはならない。」と規定し、同条17項は、「前項の規定に違反して行つた地方公共団体の行為は、これを無効とする。」と規定している。

5 誤り
 地方自治法2条4項は、「市町村は、その事務を処理するに当たつては、議会の議決を経てその地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定め、これに即して行なうようにしなければならない。」と規定している。
 したがって、「当該都道府県知事の認可」ではなく、「議会の議決」が正しい。

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2009.12.07 Mon l 行政書士試験 平成21年度 l コメント (0) トラックバック (0) l top
本日の日曜日は、事務所から見える平和台陸上競技場から福岡国際マラソンが出発します。
昔は、福岡市の北の雁ノ巣というところが折り返し地点でしたが、現在のコースは、福岡市内をまず西に向かい、小戸付近から今度は東に向かって博多駅付近まで行き、それから北に向かって千早駅付近で折り返して平和台陸上競技場に戻ってくるというコースをたどります。

なぜ、このようなコースのお話をしたかというと、このコースの95%以上が、今年訪問した公民館のエリアと重なるからです(千早駅付近だけが重ならない。逆に、小戸の南や、博多駅の南付近は、かなり南の方までカバーしました)。
今年のマラソンは、公民館の館長さんのお顔を思い出しながらの観戦になりそうです。

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2009.12.06 Sun l 福岡便り l コメント (0) トラックバック (0) l top
平成21年度 行政書士試験 問題20は、「権限の不行使と国家賠償責任」に関する問題でした。

正解肢の判例は、著名な判例ですが、事例判決ですので、よほど学習された方でない限り、ご存知ないでしょうね。
肢5は、犯罪被害者の代理として行っている面もあり、争う余地のあるところです。このため、肢4か肢5かまで絞れれば十分でしょうね。

では、平成21年度 行政書士試験 問題20の解答解説を載せておきます。








問題20 権限の不行使と国家賠償責任に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、誤っているものはどれか。

1 宅地建物取引業法に基づき免許を更新された業者が不正行為により個々の取引関係者に対して被害を負わせたとしても、当該免許制度は業者の人格・資質等を一般的に保証するものとはにわかに解しがたく、免許権者が更新を拒否しなかったことは、被害を受けた者との関係において直ちに国家賠償法1条1項の適用上違法となるものではない。

2 医薬品の副作用による被害が発生した場合であっても、監督権者が当該被害の発生を防止するために監督権限を行使しなかった不作為は、不作為当時の医学的・薬学的知見の下で当該医薬品の有用性が否定されるまでに至っていない場合には、被害を受けた者との関係において国家賠償法1条1項の適用上違法となるものではない。

3 国または公共団体の公務員による規制権限の不行使は、その権限を定めた法令の趣旨、目的や、その権限の性質等に照らし、具体的事情の下において、その不行使が許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くと認められるときは、その不行使により被害を受けた者との関係において国家賠償法1条1項の適用上違法となる。

4 鉱山労働者を保護するための省令が後に科学的知見に適合しない不十分な内容となったとしても、制定当時の科学的知見に従った適切なものである場合には、省令を改正しないことが、被害を受けた者との関係において国家賠償法1条1項の適用上違法となるものではない。

5 犯罪被害者が公訴の提起によって受ける利益は、公益上の見地に立って行われる公訴の提起によって反射的にもたらされる事実上の利益にすぎず、法律上保護された利益ではないので、検察官の不起訴処分は、犯罪被害者との関係で国家賠償法1条1項の適用上違法となるものではない。








問題20 正解 4
1 正しい
 判例 (最判平成1年11月24日) は、「宅地建物取引業法 (昭和55年法律第56号による改正前のもの。以下「法」という。) は、第2章において、宅地建物取引業を営む者 (以下「宅建業者」という。) につき免許制度を設け、その事務所の設置場所が二以上の都道府県にわたるか否かにより免許権者を建設大臣又は都道府県知事 (以下「知事等」という。) に区分し (3条1項)、免許の欠格要件を定め (5条1項)、この基準に従って免許を付与し、3年ごとにその更新を受けさせ (3条2項)、免許を受けない者の営業等を禁止し (12条)、第6章において、免許を付与された宅建業者に対する知事等の監督処分を定め、右業者が免許制度を定めた法の趣旨に反する一定の事由に該当する場合において、業務の停止 (65条2項)、免許の取消 (66条) をはじめ、必要な指導、助言及び勧告 (71条)、立入検査等 (72条) を行う権限を知事等に付与し、業務の停止又は免許の取消を行うに当たっては、公開の聴聞 (69条) 及び公告 (70条1項) の手続を義務づけている。法がかかる免許制度を設けた趣旨は、直接的には、宅地建物取引の安全を害するおそれのある宅建業者の関与を未然に排除することにより取引の公正を確保し、宅地建物の円滑な流通を図るところにあり、監督処分権限も、この免許制度及び法が定める各種規制の実効を確保する趣旨に出たものにほかならない。もっとも、法は、その目的の一つとして購入者等の利益の保護を掲げ (1条)、宅建業者が業務に関し取引関係者に損害を与え又は与えるおそれが大であるときに必要な指示をする権限を知事等に付与し (65条1項1号)、営業保証金の供託を義務づける (25条、26条) など、取引関係者の利益の保護を顧慮した規定を置いており、免許制度も、究極的には取引関係者の利益の保護に資するものではあるが、前記のような趣旨のものであることを超え、免許を付与した宅建業者の人格・資質等を一般的に保証し、ひいては当該業者の不正な行為により個々の取引関係者が被る具体的な損害の防止、救済を制度の直接的な目的とするものとはにわかに解し難く、かかる損害の救済は一般の不法行為規範等に委ねられているというべきであるから、知事等による免許の付与ないし更新それ自体は、法所定の免許基準に適合しない場合であっても、当該業者との個々の取引関係者に対する関係において直ちに国家賠償法1条1項にいう違法な行為に当たるものではないというべきである。」とした。

2 正しい
 判例 (最判平成7年6月23日) は、「医薬品の副作用による被害が発生した場合であっても、厚生大臣が当該医薬品の副作用による被害の発生を防止するために前記の各権限を行使しなかったことが直ちに国家賠償法1条1項の適用上違法と評価されるものではなく、副作用を含めた当該医薬品に関するその時点における医学的、薬学的知見の下において、前記のような薬事法の目的及び厚生大臣に付与された権限の性質等に照らし、右権限の不行使がその許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くと認められるときは、その不行使は、副作用による被害を受けた者との関係において同項の適用上違法となる」とした。

■ 本判例は、この理由について、次のように述べている。
「日本薬局方 (ニホンヤッキョクホウ) に収載され、又は製造の承認がされた医薬品が、その効能、効果を著しく上回る有害な副作用を有することが後に判明し、医薬品としての有用性がないと認められるに至った場合には、厚生大臣は、当該医薬品を日本薬局方から削除し、又はその製造の承認を取り消すことができると解するのが相当である。薬事法は、厚生大臣は少なくとも10年ごとに日本薬局方の改定について中央薬事審議会に諮問しなければならないと規定する (41条3項) にとどまり、また、昭和54年法律第56号による改正後の薬事法74条の2のような製造の承認の取消しに関する明文の規定を欠くが、前記の薬事法の目的並びに医薬品の日本薬局方への収載及び製造の承認に当たっての厚生大臣の安全性に関する審査権限に照らすと、厚生大臣は、薬事法上右のような権限を有するものと解される。
 また、厚生大臣は、医薬品による被害の発生を防止するため、当該医薬品を毒薬、劇薬又は要指示医薬品に指定し(44条、49条)、医薬品製造業者等に対して必要な報告を命じ (69条1項)、当該医薬品について公衆衛生上の危険の発生を防止するに足りる措置を命ずる (70条1項) 等の権限を有し、また、薬事法上の諸権限を前提とし若しくは薬務行政に関する一般的責務に基づいて、医薬品製造業者等に対して指導勧告等の行政指導を行うことができると解される。
 厚生大臣は、右のような権限を具体的な状況に応じて行使するが、その前提となるべき医薬品の有用性の判断は、当該医薬品の効能、効果と副作用との比較考量によって行われるものであるから、これについては、高度の専門的かつ総合的な判断が要求される。そして、右判断の要素となる医薬品の有効性と副作用及び代替可能な医薬品や治療法の有無等に関する医学的、薬学的知見は、研究、開発の成果などにより常に変わり得るものであるから、医薬品の有用性の判断は、その時点における医学的、薬学的知見を前提としたものとならざるを得ない。また、厚生大臣は、当該医薬品の有用性を否定することができない場合においても、その副作用による被害の発生を防止するため、前記のような権限を行使し、あるいは行政指導を行うことができるが、これらの権限を行使するについては、問題となった副作用の種類や程度、その発現率及び予防方法などを考慮した上、随時、相当と認められる措置を講ずべきものであり、その態様、時期等については、性質上、厚生大臣のその時点の医学的、薬学的知見の下における専門的かつ裁量的な判断によらざるを得ない。
 厚生大臣の薬事法上の権限の行使についての右のような性質ないし特質を考慮すると、医薬品の副作用による被害が発生した場合であっても、厚生大臣が当該医薬品の副作用による被害の発生を防止するために前記の各権限を行使しなかったことが直ちに国家賠償法1条1項の適用上違法と評価されるものではなく、副作用を含めた当該医薬品に関するその時点における医学的、薬学的知見の下において、前記のような薬事法の目的及び厚生大臣に付与された権限の性質等に照らし、右権限の不行使がその許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くと認められるときは、その不行使は、副作用による被害を受けた者との関係において同項の適用上違法となるものと解するのが相当である。」

3 正しい
 判例 (最判平成16年10月15日―水俣病関西訴訟) は、「国又は公共団体の公務員による規制権限の不行使は、その権限を定めた法令の趣旨、目的や、その権限の性質等に照らし、具体的事情の下において、その不行使が許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くと認められるときは、その不行使により被害を受けた者との関係において、国家賠償法1条1項の適用上違法となる」とした。

4 誤り
 判例 (最判平成16年4月27日―筑豊じん肺訴訟) は、炭鉱で粉じん作業に従事した労働者が粉じんの吸入によりじん肺にり患した場合において、炭鉱労働者のじん肺り患の深刻な実情及びじん肺に関する医学的知見の変遷を踏まえて、じん肺を炭じん等の鉱物性粉じんの吸入によって生じたものを広く含むものとして定義し、これを施策の対象とするじん肺法が成立したこと、そのころまでには、さく岩機の湿式型化によりじん肺の発生の原因となる粉じんの発生を著しく抑制することができるとの工学的知見が明らかとなっており、金属鉱山と同様に、すべての石炭鉱山におけるさく岩機の湿式型化を図ることに特段の障害はなかったのに、同法成立の時までに、鉱山保安法に基づく省令の改正を行わず、さく岩機の湿式型化等を一般的な保安規制とはしなかったことなど判示の事実関係の下では、じん肺法が成立した後、通商産業大臣が鉱山保安法に基づく省令改正権限等の保安規制の権限を直ちに行使しなかったことは、国家賠償法1条1項の適用上違法となるとした。

5 正しい
 判例 (最判平成2年2月20日) は、「犯罪の捜査及び検察官による公訴権の行使は、国家及び社会の秩序維持という公益を図るために行われるものであって、犯罪の被侵害利益ないし損害の回復を目的とするものではなく、また、告訴は、捜査機関に犯罪捜査の端緒を与え、検察官の職権発動を促すものにすぎないから、被害者又は告訴人が捜査又は公訴提起によって受ける利益は、公益上の見地に立って行われる捜査又は公訴の提起によって反射的にもたらされる事実上の利益にすぎず、法律上保護された利益ではないというべきである。したがって、被害者ないし告訴人は、捜査機関による捜査が適正を欠くこと又は検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法の規定に基づく損害賠償請求をすることはできない。」とした。

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2009.12.05 Sat l 行政書士試験 平成21年度 l コメント (0) トラックバック (0) l top
福岡地方は、午前10時頃から突然の土砂降りで、通りの銀杏が葉を散らしています。

先日、長崎のギリ兄の自宅を訪問したときに、長崎にもストリート・ヴューのサービスが開始されたとの話を聞き、福岡はいつになるだろうと思っていましたが、12月2日からサービスが始まりましたね。

当方の自宅や事務所の入っているマンションもバッチリ映っていますね。

プライバシー侵害で、物議を醸しましたが、利用価値もあるので、当方として積極的に利用したいところです。
でも、当方が世情に疎いのかも知れませんが、これを利用した宣伝は、見たことがありませんね。
街の不動産屋さんで利用されているとも聞きましたが……。

なお、当方の出身は、佐賀市なのですが、いつになったらカバーされますやら?!

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2009.12.05 Sat l 福岡便り l コメント (0) トラックバック (0) l top
平成21年度 行政書士試験 問題19は、「国家賠償法2条」に関する問題でした。

基本的知識を問うものであり、得点すべきです。

なお、肢1は、法解釈の問題ですので、執筆者の実力が問われます。
市販の過去問を買われる際は、ご注意ください。

では、平成21年度 行政書士試験 問題19を載せておきます。 







問題19 国家賠償法2条にいう公の営造物に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

1 公の営造物とは、国や公共団体が所有するすべての物的施設をいうわけではなく、公の用に供しているものに限られる。

2 公の営造物の設置又は管理の瑕疵とは、公の営造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいうが、賠償責任が成立するのは、当該安全性の欠如について過失があった場合に限られる。

3 河川・海浜等の自然公物は公の営造物に当たらないが、これに付随する堤防や防波堤は人工公物であり公の営造物に当たるので、賠償責任が成立するのは、堤防等に起因する損害の場合に限られる。

4 公の営造物の管理者と費用負担者とが異なる場合、被害者に対して損害賠償責任を負うのは、費用負担者に限られる。

5 公の営造物の設置または管理に起因する損害について賠償を請求することができるのは、その利用者に限られる。










問題19 正解 1
1 妥当である
 国家賠償法2条1項は、「道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があつたために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。」と規定している。ここに「公の営造物」とは、国又は公共団体が所有するすべての物的施設をいうわけではなく、公の目的に供しているものに限られると解されている。なぜなら、同条項は、「所有物」ではなく、「公の営造物」としており、伝統的に公の営造物とは、国又は公共団体により公の目的に供されている人的物的施設の総合体を意味すると解されているからである。

■ なお、「公の営造物」とは、伝統的に、国又は公共団体により公の目的に供されている人的物的施設の総合体を意味すると解されているが、国家賠償法2条1項の規定する「公の営造物」については、同法1条1項の規定が置かれていることから、そのうちの物的施設のみを指し、人的施設 (たとえば、プールの監視員の数・程度等) を含まないと解する考え方が多数説である。

2 妥当でない
 判例 (最判昭和45年8月20日―高知落石事件判決) は、「国家賠償法2条1項の営造物の設置または管理の瑕疵とは、営造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいい、これに基づく国および公共団体の賠償責任については、その過失の存在を必要としない」とした。したがって、「賠償責任が成立するのは、当該安全性の欠如について過失があった場合に限られる」との記述は妥当でない。
 なお、同判例は、公の営造物の設置又は管理の瑕疵とは、公の営造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいうとしているから、前半部分は妥当である。

3 妥当でない
 国家賠償法2条1項は、「道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があつたために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。」と規定している。このように、同条項は、「公の営造物」の例の一つとして自然公物たる河川を挙げており、「公の営造物」は、人工公物に限定されるものではない。

4 妥当でない
 国家賠償法3条1項は、「前2条の規定によつて国又は公共団体が損害を賠償する責に任ずる場合において、公務員の選任若しくは監督又は公の営造物の設置若しくは管理に当る者と公務員の俸給、給与その他の費用又は公の営造物の設置若しくは管理の費用を負担する者とが異なるときは、費用を負担する者もまた、その損害を賠償する責に任ずる。」と規定している。このように、公の営造物の管理者と費用負担者とが異なる場合に、被害者に対して損害賠償責任を負うのは、管理者及び費用負担者である。

5 妥当でない
 判例 (最大判昭和56年12月16日―大阪国際空港訴訟) は、「国家賠償法2条1項の営造物の設置又は管理の瑕疵とは、営造物が有すべき安全性を欠いている状態をいうのであるが、そこにいう安全性の欠如、すなわち、他人に危害を及ぼす危険性のある状態とは、ひとり当該営造物を構成する物的施設自体に存する物理的、外形的な欠陥ないし不備によつて一般的に右のような危害を生ぜしめる危険性がある場合のみならず、その営造物が供用目的に沿つて利用されることとの関連において危害を生ぜしめる危険性がある場合をも含み、また、その危害は、営造物の利用者に対してのみならず、利用者以外の第三者に対するそれをも含むものと解すべきである。」とした。このように、公の営造物の利用者以外の第三者も公の営造物の設置又は管理に起因する損害について賠償を請求することができる。

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2009.12.04 Fri l 行政書士試験 平成21年度 l コメント (0) トラックバック (0) l top
昨日は、午前中に公民館5館を訪問をしました。
5館のうち4館は、2度程訪問したのですが、いずれも館長さん及び主事さんがいらっしゃらなかったので、資料をお渡しできませんでしたので、再訪しました。

当方が公民館を訪問するのは、基本的に午後2~4時の間ですので、午前中ならいらっしゃるかも?!と思って再訪をしましたが……。

大成功でした。やはり、どの公民館も、午前中は在館していらっしゃいますね。

そのうち2館は、かなり前向きにご検討をいただけるようです。

何度でも、足を運ぶのが重要のようですね。

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2009.12.04 Fri l 事務所日記 l コメント (0) トラックバック (0) l top
平成21年度 行政書士試験 問題18は、「行政訴訟法上の訴訟類型」に関する正誤問題でした。

基礎知識を問うものであり、必ず得点すべきです。

では、平成21年度 行政書士試験 問題18の解答解説を載せておきます。







問題18 行政事件訴訟法の定める当事者訴訟に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 当事者間の法律関係を確認しまたは形成する処分に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするものは、当事者訴訟である。

2 地方自治法の定める住民訴訟のうち、当該執行機関または職員に対する怠る事実の違法確認請求は、当事者訴訟である。

3 国または公共団体の機関相互間における権限の存否に関する紛争についての訴訟は、公法上の法律関係に関するものであるから、当事者訴訟である。

4 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき、行政庁がその処分をすべき旨を命ずることを求める訴訟は、当事者訴訟である。

5 公職選挙法に定める選挙無効訴訟は、国民の選挙権に関する訴訟であるから、当事者訴訟である。








問題18 正解 1
1 正しい
 行政事件訴訟法4条は、「この法律において『当事者訴訟』とは、当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの及び公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう。」と規定している。

2 誤り
 行政事件訴訟法5条は、「この法律において『民衆訴訟』とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。」と規定している。地方自治法の定める住民訴訟のうち、当該執行機関又は職員に対する怠る事実の違法確認請求 (同法242条の2第1項3号) は、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいうから、当事者訴訟ではなく、民衆訴訟である。

3 誤り
 行政事件訴訟法6条は、「この法律において『機関訴訟』とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいう。」と規定している。国又は公共団体の機関相互間における権限の存否に関する紛争についての訴訟は、当事者の主観的な権利利益の実現のための訴えではなく、客観的な法秩序の適正を維持するために提起されたものであるから、たとえ当該訴訟が公法上の法律関係に関するものであっても、当事者訴訟によることはできず、法が特に認めた機関訴訟によらなければならない。

4 誤り
 行政事件訴訟法3条6項1号は、この法律において「義務付けの訴え」とは、行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされない場合において、行政庁がその処分をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいうと規定している。

5 誤り
 行政事件訴訟法5条は、「この法律において『民衆訴訟』とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。」と規定している。公職選挙法に定める選挙無効訴訟 (同法203条、204条、207条) は、選挙人たる資格で提起するものであるから、民衆訴訟である。

■ なお、公職選挙法208条が当選をしなかった者に、出訴権を認めていることについて、単に出訴できる者の範囲を限定したに過ぎず、その法的性質は民衆訴訟であるとする考え方と、もっぱら落選者の権利利益の保護を目的としたものであるとして主観訴訟に当たるとする考え方がある。

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2009.12.03 Thu l 行政書士試験 平成21年度 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今日も朝から講演用の原稿の修正でした。
割賦販売についても入れようと思って条文などを当たったのですが、大改正があったため、条文を確認するだけで終わった感じです。
理解できなければ、執筆できないので、数日かかりそうです。

午後は、青色申告の講座で博多駅の近くまで行ってきました。
最終回の5回目ですが、まだまだ足りない感じです。
税理士さんにいくつか質問してきましたが、先生然としていて、相談しにくかったですね。
いまだに税理士は儲かっているのでしょうね!

第2部では、平成21年度 行政書士試験 問題17の解答解説の執筆をしました。
昨日は、別件で忙しく、書くことが出来ずに、とても申し訳なく思っていました。今日は、何とかかけてよかったです。
結構骨のある執筆内容で、正直大変でした。
選択肢3および5について書いてあるものを探しましたが、あまり見当たらなかったので、既存の知識を応用して執筆しました。あまり外れてはいなければよいのですが!!

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2009.12.03 Thu l 事務所日記 l コメント (0) トラックバック (0) l top
平成21年度 行政書士試験 問題17は、「行政事件訴訟法上の仮の救済制度」に関する問題でした。

予想が当たりましたね!

問題自体は、試験委員がしっかりと考えて出題した良問です。
ただ、正解肢は、条文そのものであり、その点は残念です。

問われているものは、条文そのものですので、得点すべきです。

なお、肢3及び肢5は、若干解釈問題を含んでおり、その意味では、執筆者の実力が問われます。
いくつか解説を見ましたが、何を言いたいのか分からないもの、筋道を飛ばして結論だけを書いてあるもの(紙幅の都合上だとは思うので、過去問に載ったときに期待します。)が多かったです。

では、平成21年度 行政書士試験 問題17の解答解説を載せておきます。








問題17 行政事件訴訟法に定められた仮の救済制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については、行政事件訴訟法の定める執行停止、仮の義務付けおよび仮の差止めのほか、民事保全法に規定する仮処分を行うことができる。

2 仮の義務付けおよび仮の差止めは、それぞれ義務付け訴訟ないし差止め訴訟を提起しなければ申し立てることができないが、執行停止については、取消訴訟または無効等確認訴訟を提起しなくても、単独でこれを申し立てることができる。

3 申請に対する拒否処分に対して執行停止を申し立て、それが認められた場合、当該申請が認められたのと同じ状態をもたらすことになるので、その限りにおいて当該処分について仮の義務付けが認められたのと変わりがない。

4 執行停止は、本案について理由がないとみえるときはすることができないのに対して、仮の義務付けおよび仮の差止めは、本案について理由があるとみえるときでなければすることができない。

5 処分の執行停止は、当該処分の相手方のほか、一定の第三者も申し立てることができるが、処分の仮の義務付けおよび仮の差止めは、当該処分の相手方に限り申し立てることができる。









問題17 正解 4
1 誤り
 行政事件訴訟法44条は、「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については、民事保全法に規定する仮処分をすることができない。」と規定している。
なお、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については、行政事件訴訟法の定める処分の執行停止 (同法25条2項等)、仮の義務付けおよび仮の差止め (同法37条の5) をすることができる点は正しい。

■ 行政事件訴訟法44条の趣旨については争いがあるが、その立法者によれば、行政処分の執行停止は、本来行政作用に属し、法律によって特に裁判所に付与された権限であるから、その権限を付与するか否かは立法政策の問題であり、裁判を受ける権利 (憲法32条) は、本案判決を受ける権利が保障されれば足りるのから、明文で認めた行政処分の執行停止のほかは、これを認めない当然の事理を明らかにした注意規定であるとされている。

2 誤り
 行政事件訴訟法25条2項本文は、「処分の取消しの訴えの提起があつた場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止 (以下「執行停止」という。) をすることができる。」と規定している。このように、処分の執行停止については、処分の取消しの訴えの提起が前提となる。この規定は、同法38条3項により無効等確認の訴えに準用されているから、無効等確認の訴えについても同様である。
 なお、仮の義務付け及び仮の差止めは、それぞれ義務付けの訴えないし差止めの訴えを提起しなければ申し立てることができないとする点は正しい (同法37条の5第1項、第2項)。

3 誤り
 申請に対する拒否処分に対して執行停止を申し立て、それが認められた場合でも、当該拒否処分がなされなかったと同一の状態に戻す効力を有するのみで、申請が認められたのと同じ状態をもたらすものではない。

■ このように、申請に対する拒否処分に対する執行停止には、申立人の権利利益の保全、損害の発生・拡大の防止に直接役立つという申立ての利益が認められないため、申請に対する拒否処分に対する執行停止の申立て自体が認められないとする考え方が一般的であった。しかし、そうすると、申請に対する拒否処分については、執行停止をすることができず、かつ、民事保全法に規定する仮処分をすることもできない (行政事件訴訟法44条) ため、仮の救済制度が全く存在しないことになり、国民の権利利益の保護がなされないという不都合があった。そこで、下級審においては、執行停止により、拒否処分がなされなかったと同一の状態に戻すことにより、何らかの法的利益が認められる限り、積極的に申立ての利益を承認してきた。
 このような状況の下で、平成16年の行政事件訴訟法の改正により、申請に対する拒否処分について義務付けの訴えを提起することができるとする規定が設けられた (同法37条の3第1項2号)。

4 正しい
 行政事件訴訟法25条4項は、「執行停止は、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、することができない。」と規定している。このように、執行停止は、本案について理由がないとみえるときはすることができない。
 また、同法37条の5第1項は、「義務付けの訴えの提起があつた場合において、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、仮に行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずること (以下この条において「仮の義務付け」という。) ができる。」と規定し、同条2項は、「差止めの訴えの提起があつた場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、仮に行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずること (以下この条において「仮の差止め」という。) ができる。」と規定している。このように、仮の義務付け及び仮の差止めは、本案について理由があるとみえるときでなければすることができない。

5 誤り
 処分の執行停止は、処分の取消しの訴えの提起が前提となっている。このため、執行停止の申立人適格を有する者は、本案訴訟である処分の取消しの訴えの原告適格を有する者である。この点、行政事件訴訟法9条1項は、「処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え (以下「取消訴訟」という。) は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者 (処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなつた後においてもなお処分又は裁決の取消しによつて回復すべき法律上の利益を有する者を含む。) に限り、提起することができる。」と規定しており、この法律上の利益を有する者につき、当該処分の相手方のほか、一定の第三者も含まれると解されている。
 また、仮の義務付けは、義務付けの訴えの提起が前提となっている。このため、仮の義務付けの申立人適格を有する者は、義務付けの訴えの原告適格を有する者である。この点、同法37条の2第3項は、「第1項の義務付けの訴えは、行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。」と規定し、同法37条の3第2項は、「前項の義務付けの訴えは、同項各号に規定する法令に基づく申請又は審査請求をした者に限り、提起することができる。」と規定している。このうち、前者の法律上の利益を有する者とは、当該処分の相手方のほか、一定の第三者も含まれると解されている。
 さらに、仮の差止めは、差止めの訴えの提起が前提となっている。このため、仮の差止めの申立人適格を有する者は、差止めの訴えの原告適格を有する者である。この点、同法37条の4第3項は、「差止めの訴えは、行政庁が一定の処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。」と規定しており、この法律上の利益を有する者につき、当該処分の相手方のほか、一定の第三者も含まれると解されている。

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2009.12.02 Wed l 行政書士試験 平成21年度 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今日から、改正特定商取引法が施行されました。
主な改正内容は次のとおりです。
特定商取引法の改正

さすがに講演用の原稿も旧法ではまずいと考え、いろいろ手直しをしたのですが、1日がかりになりました。
概要は上記のとおりわかるのですが、書くとなると、法文を確認しながらの作業になるので、結構大変です。
クーリング・オフの対象とならない指定消耗品や3000円未満の現金取引の条文が新法では9条から削られているので、その要件はなくなったのかと思いいろいろ探した結果、26条に移転していましたね。結構あせりました。

そんなこんなで、結局終わったのは18時すぎ。
第2部は、妻の帰りが遅くなったので、家でブログを書く程度で終わりです。
明日は、最後の青色申告の講座ですから、ちょっと予習していきましょう。

おやすみなさい。

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2009.12.01 Tue l 事務所日記 l コメント (0) トラックバック (0) l top
今日は、午前中に母を歯医者に連れて行ったほかは、一日中、資格学校から依頼を受けた仕事をやっていました。

資格学校の講師の方の解答解説を読ましてもらいましたが、人それぞれに癖があって、いくつか参考にすべき点がありましたが、……。
平成21年度 行政書士試験 問題15の解説は、当方が期待していたレベルには達していませんでした。
ただ、他のものよりはよさそうです。
過去問が出揃った頃、皆さんに推薦できる過去問を明らかにしようと思っています。

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2009.12.01 Tue l 事務所日記 l コメント (0) トラックバック (0) l top